
2016年4月に新宿に日本一号店をオープンし、その後、鎌倉店・表参道店も加わり日本で3店舗を展開するVERVE COFFEE ROASTERS(ヴァーヴ コーヒー ロースターズ)。
VERVE COFFEE ROASTERSは、カリフォルニア州サンタクルーズ発のコーヒーロースターなのですが、サンタクルーズはうちから車で30分ほどの距離なのです。
VERVEのコーヒーは何度かオンラインで購入して飲んでいたものの、そういえばカフェには行ったことがなかったなと思い、先日久しぶりにサンタクルーズに行ってきました。
この記事では、アメリカでも日本でも注目されているVERVE COFFEE ROASTERSについてご紹介します。
VERVE COFFEE ROASTERSとは?
2007年に、大学の友人同士だったライアンとコルビーがサンタクルーズに第一号店をオープン。2018年12月現在、サンタクルーズ4店舗、サンフランシスコ1店舗、ロサンジェルス3店舗、日本3店舗の計11店舗を展開しています。11店舗のうち3店舗が日本ってすごいですよね。

サンタクルーズの美しい海外線
オープンの経緯
起業前のライアンはコーヒーマニアで、シアトルやベイエリアのサードウェーブ(第3の波)のコーヒーを試しまくり、自宅で焙煎もしてコーヒーの世界に没頭していたらしいです。
そして、コルビーは北カリフォルニアで梨とワイン用のブドウを栽培する農家で生まれ育ち、早くから農業や流通に関する知識と起業家精神を養っていました。大学時代にコーヒーの魅力に目覚め、常連となっていたコーヒーショップを買い取ったことをきっかけに本格的にコーヒーの世界にはまっていったとのこと。
店の経営も順調にいっていた1年後、コーヒーマニアの友人ライアンに声をかけ、一緒にコーヒーロースターを始めることに。数か月間、サンフランシスコやバークレーで物件探しをするも、サーフィンや釣りが好きで、サンフランシスコなどの都会暮らしが合わないと感じたライアンがサンタクルーズに引っ越すことに。
これで二人の計画もおしまいかと思ったまさにその日、ライアンが何年も目をつけていたサンタクルーズの物件が空いたという知らせが!これは夢を叶えろというサインだと思った二人は、サンタクルーズにVERVEをオープンすることに決めたそうです。
コーヒー農園と街との架け橋に
サードウェーブのコーヒーロースターが大切にしているのが、Seed to Cup(コーヒー豆の栽培方法からコーヒーカップで提供されるまでのすべての過程に責任を持つこと)。
VERVEも同様に、コーヒー農家とのダイレクトトレードやフェアトレード、地域のコミュニティの活性化などに力を入れています。
直接現地に足を運んで、数えきれないほどのコーヒーを試し、実際に購入するのはその1%ほどなんだとか。
For us, coffee sourcing is critical. You can’t make coffee better, you can only mess it up. So terroir, variety, process, and passion are critical in finding the highest quality coffee as possible.
「我々にとって、コーヒー豆の買付は最も重要だ。(良い)コーヒーを台無しにすることはできても、(品質自体を)良く変えることはできない。だから、テロワール(生産地の土壌や気候などの自然環境)や品種、処理方法、そして情熱が最高の品質のコーヒーを探すために不可欠な要素なんだ」
この文章は、創業者コルビーのインタビュー記事からの抜粋です。
以前、コーヒーのトレーニングで一緒になった焙煎士に、
「上手く焙煎することで、あまり品質の良くないコーヒー豆を美味しくすることはできるの?」と聞いたら、
「それは無理!」と即答だったのを思い出しました。素晴らしいコーヒーを焙煎でダメにすることは簡単だけど、その逆は無理なんだよと。それだけ、コーヒー豆自体の品質が大事なんですよね。
店舗が増えても焙煎はサンタクルーズで
ロサンジェルスや日本など、離れた場所で店舗を展開していても、コーヒー豆の焙煎はすべてサンタクルーズで、ビンテージの焙煎機で行っているとのこと。
日本で焙煎を行っているブルーボトルとは対照的に、VERVEは焙煎したてのコーヒー豆を日本の店舗に空輸しているそうです。ブルーボトルは焙煎後48時間に提供するというポリシーがあるので、そうせざるを得ないんですけどね。
同じプロフィールで焙煎していても、機械や気候によって微妙に出来が異なると思うので、本国と同じクオリティのコーヒーが味わえるのは嬉しいですよね。
サンタクルーズ1号店 41st Avenue
今回は立ち寄ったのは、サンタクルーズ1号店である41st Avenue。

VERVE COFFEE ROASTERS, Santa Cruz 41st Avenue
VERVEの店舗のインテリアは、「自然光と植物をふんだんに取り入れた、清潔で、簡素で、カリフォルニアとスカンジナビアのテイストの融合」をコンセプトにしているそう。
サーファーの町のコーヒーショップだと、壁にサーフボードとか掛かってるようなイメージがあったけど(←ベタすぎ?)、そういうのじゃなくてよかった(笑)

VERVE COFFEE ROASTERS, Santa Cruz 41st Avenue
私が行ったのは平日の16時前頃だったせいか、あまり混んでいませんでしたが、週末は時間帯によっては混みあうかもしれないですね。

エチオピアをプアオーバーで
プアオーバーのメニューが3種類ほどあったと思うのですが、スタッフおすすめのエチオピアにしてみました。私もエチオピアは好きなので。
新しいカフェに行くと楽しみなのは、どの抽出器具を使っているのかな~ということと、どんな風に淹れているのかを見ること。
VERVEはカリタウェーブでした。淹れてくれた男性スタッフがスマホに気を取られているのが若干気になりましたけど(苦笑)、コーヒー自体はエチオピアらしい華やかな香りと酸味で美味しかったです。
いや、ほんとはもっとちゃんと味わって感想を書きたかったんですが、一緒に行った夫が早く帰りたがって(子どもかっ!)落ち着いて飲めず…。次回は一人でゆっくりと味わいたい。
VERVEの気になるメニュー
カフェに行くと、ついついプアオーバーを頼んでしまうのですが、次回飲んでみたいと思っているのが「エスプレッソトニック」と「ニトロ フラッシュ ブリュー」。
「エスプレッソトニック」はエスプレッソを炭酸で割ったものらしい。炭酸は苦手だけど、どんな感じなのか飲んでみたい。
「ニトロ フラッシュ ブリュー」は、コールドブリュー(水出しコーヒー)に窒素を添加することで、口当たりを滑らかにしたもの。泡の滑らかな黒ビールと同じ技法だそうです。
夫が「ニトロ フラッシュ ブリュー」を頼んだので、味見させてもらったのですが、その時点ですでにミルクが入っておりました…。今度は、ミルクを入れる前に飲ませてもらおう。
おわりに
VERVEは今後もベイエリア、ロサンジェルス、日本を中心に、年1~3店舗のペースで店舗を増やしていく予定だそうです。
新しいメニューの開発やフードメニューにも力を入れていくということなので、今後も注目していきたいコーヒーロースターです。うちの近くにもオープンしてくれないかしら。