
新しいドラマを観るたびに、出演している俳優さんにハマって、その人が出てる過去のドラマや映画を観まくるというのを繰り返してるわけだけど、今回ハマったのはイ・ドヒョン。
それにしても、韓国ドラマって沼すぎん?素敵な俳優さんが多すぎてキリがない、ホント。
イ・ドヒョンについては、「怪物」(シン・ハギュンの青年期の役)と「刑務所のルールブック」(チョン・ギョンホの青年期の役)でお目にかかっていたはずだけど、特に「刑務所のルールブック」のほうは後から知って「あー!」って思ったくらいで、正直あまり印象がなかったのよね。
が、しかし、「五月の青春」の演技で一気にハマりました。ファン・ヒテという役柄も魅力的で、ストーリーも切なくて最後はもう号泣。なるべくネタバレしないように感想を書いてみようと思います。
目次
あらすじ
2021年、ある工事現場で身元不明の遺骨が発見されるところから物語が始まります。そのニュースを見て驚くホームレス風の人物(この人物が誰なのかも最後まで気になるところ)。
そして舞台は41年前、1980年の5月。
ソウル大学医学部に首席で入学したファン・ヒテ(イ・ドヒョン)は、ある出来事がトラウマになって医学から距離を置いています。国家試験に合格したにも関わらず卒業を先延ばしにしていたある日、とある理由により、故郷の光州に戻ってきます。
光州で看護師として働くキム・ミョンヒは、ドイツ留学を夢見て必死にお金を貯めていましたが、奨学金がもらえることになり、1か月後に韓国を旅立つ予定。
この二人の出会いはお見合いの席。このお見合い、もともとはヒテと、ミョンヒの親友であるスリョン(クム・セロク)の父親同士が子どもたちを結婚させようと設定したもの。
ミョンヒは、お見合いを嫌がるスリョンから、留学の航空チケット代を出してあげる代わりに行ってぶち壊してきてと頼まれて渋々スリョンのふりをしてお見合いに臨んだのでした。
この出会いをきっかけにお互いに惹かれあう二人。
そこに立ちはだかるヒテの父親ファン・ギナム(オ・マンソク)。ヒテとスリョンのお見合いの裏にあるスリョンの家の事情。ミョンヒの人生に暗い影を落とす父親の過去、そして、否応なく巻き込まれていく光州事件。時代の波に翻弄される二人の愛はどのような結末を迎えるのか。
光州事件については映画「タクシー運転手」もおすすめ
実は、このドラマの少し前に、映画「タクシー運転手」を観て光州事件のことを知り、そこで起こったことに衝撃を受けたばかりだった。なので、あの悲惨な事件に二人がどういう風に巻き込まれていくのか、Xデーが近づくにつれてドキドキが止まらんかった。
「タクシー運転手」は実話が元になっているので、合わせて観ると光州事件の状況がよくわかるかも。
とはいえ、「五月の青春」は光州事件そのものに重点を置いているわけではなくて、あくまでもその激動の時代を生きた登場人物一人一人の人生を描いたもの。ヒテとミョンヒの純粋な愛がハッピーエンドになることをひたすら祈るわけだけど、あの悲惨な光州事件に巻き込まれるということは…。
イ・ドヒョンとコ・ミンシ再共演のケミストリー
このドラマでイ・ドヒョンとコ・ミンシが再共演と知って、二人の初共演ドラマである「Sweet Home」を観たんだけど、それぞれのキャラクターの性格が「五月の青春」と全然違うし、兄弟という関係性もあって全然雰囲気が違うのね。
前作が兄弟役で、このドラマでは恋人役という点については、インタビューでも聞かれたりしてたけど、「Sweet Home」とは全然違う男女のピュアな恋愛をとても可愛く切なく演じていたと思う。
個人的には「Sweet Home」の可愛げのないウニュを演じるコ・ミンシが印象的で好きだったな。
ファン・ヒテ役はイ・ドヒョンにぴったりだと思った
イ・ドヒョンは「五月の青春」のファン・ヒテ役ははまり役だったのではないだろうか。
「Sweet Home」での共演以来、ときどき連絡を取り合っていたというイ・ドヒョンとコ・ミンシ。コ・ミンシがミョンヒ役を引き受けた時点では、ヒテ役の俳優は未定で、台本を読んだときに「この役はイ・ドヒョンにぴったり」だと思ったんだそう。その後で、イ・ドヒョンがキャスティングされたと知ってびっくりしたと。普段の性格を知っている人がそう思うくらいドンピシャな役だったってことよね。
スクリーンでの初キスの相手がイ・ドヒョンで良かった
二人とも同い年で再共演ということで、メイキング映像を見てもなかなか良い雰囲気だったんじゃないでしょうか。ときどき憎まれ口をたたきながらじゃれ合ってる姿が可愛い。
このビデオ、某番組のクイズで最下位になったコ・ミンシが罰ゲームとして自ら撮影したものですが、最後のほうでちょっと胸キュン発言。
このドラマのキスシーンが、コ・ミンシのスクリーンでの初キスだったそうで、相手がイ・ドヒョンで良かったと。そう言ってもらえると、イ・ドヒョンも嬉しいよね。ってか、照れるよね。ってか、ちょっと意識しちゃうよね。この若い二人のフレッシュな感じが良い♡
脇を固める俳優陣にも注目
脇役の俳優さんの演技も素晴らしかったのですが、その中でも印象的だったお二人をご紹介。
ヒテ父役のオ・マンソクの怖さがヤバい
なんといっても強烈だったのはヒテの父親役のオ・マンソク氏。
「愛の不時着」のチョ・チョルガンと同様、悪意に満ち満ちた役で、自分の利益のためなら手段を選ばない冷徹さをこのドラマでも存分に表現されておりました。存在感が半端ないというか、この人が登場するだけで恐怖感が漂うのはさすが。
スリョンの兄役イ・サンイの演技に感動
どこかで見たことあると思ったら「椿の花咲く頃」でピルグの野球のコーチ役だったイ・サンイ。「椿の花咲く頃」ではまあ普通な感じだったけど、「五月の青春」ではミョンヒに密かに思いを寄せる誠実で正義感の強いスチャン役を好演してました。この人の泣きの演技すごくよかった。
おわりに
ヒテとミョンヒが二人で一緒に過ごした時間って1ヶ月くらいなのよね。その短い期間で、静かに熱く愛し合って、ただひたすら相手の幸せを願えたって素敵よね。こういう設定って、まあドラマだしな、と思わなくもないんだけど、「五月の青春」は時代背景やドラマ全体の雰囲気、主役の二人の素晴らしい演技で、純粋に感動できたドラマだった。もうイ・ドヒョン最高なんだけど。
それにしても光州事件。「タクシー運転手」と「五月の青春」を観て本当に胸が痛んだ。韓国の歴史は詳しくないけど、今の韓国の発展って、過去のいろんな悲惨な経験を乗り越えてきた強さやしたたかさ(良い意味で)が土台にあるんだろうと思った。
素晴らしいドラマなので、ぜひ観ていただきたい。